皆さんこんにちは!Venus店長(@Venusblaze2)です!
基本情報技術者試験にCBT方式が導入されたというニュースは、情報系資格界に大きな反響を呼びましたが、CBT方式に関するある驚きのニュースをご存知でしょうか?
基本情報技術者試験と言えば、合格率が低く難易度は高いイメージがあるかと思います。
しかし初めてCBT方式が導入された1月試験の驚くべき合格率が公開されました。
その合格率は何と「57%」です!!
目次
従来の基本情報技術者試験 合格率
情報処理資格の中で、レベル2に分類される基本情報技術者の合格率は「20~30%」を推移しています。
同じレベル2に分類される「情報セキュリティマネジメント試験」の合格率は40~50%程度なので、基本情報技術者試験の合格率がいかに低く、難易度の高いのかがうかがえます。
過去10年間の基本情報技術者試験の合格率の推移は次の通りです。
年(平成) | 応募者数(人) | 受験者数(人) | 合格者数(人) | 合格率(%) |
---|---|---|---|---|
22年 春期 | 92,108 | 65,407 | 14,489 | 22.2 |
22年 秋期 | 100,113 | 73,242 | 17,129 | 23.4 |
23年 | 88,001 | 58,993 | 14,579 | 24.7 |
23年 春期 | 82,090 | 59,505 | 15,569 | 26.2 |
24年 春期 | 75,085 | 52,582 | 12,437 | 23.7 |
24年 秋期 | 79,674 | 58,905 | 15,987 | 27.1 |
25年 春期 | 66,667 | 46,416 | 10,674 | 23.0 |
25年 秋期 | 76,020 | 55,426 | 12,274 | 22.1 |
26年 春期 | 65,141 | 46,005 | 11,003 | 23.9 |
26年 秋期 | 74,577 | 54,874 | 12,950 | 23.6 |
27年 春期 | 65,570 | 46,874 | 12,174 | 26.0 |
27年 秋期 | 73,221 | 54,347 | 13,935 | 25.6 |
28年 春期 | 61,281 | 44,184 | 13,418 | 30.4 |
28年 秋期 | 75,095 | 55,815 | 13,173 | 23.6 |
29年 春期 | 67,784 | 48,875 | 10,975 | 22.5 |
29年 秋期 | 76,717 | 56,377 | 12,313 | 21.8 |
30年 春期 | 73,581 | 51,377 | 14,829 | 28.9 |
30年 秋期 | 82,347 | 60,004 | 13,723 | 22.9 |
31年 春期 | 77,470 | 55,686 | 12,155 | 22.2 |
令和元年 秋期 | 91,700 | 66,870 | 19,069 | 28.5 |
しかし試験の難易度だけで見ると、ここまで合格率が低いということに少し疑問を覚えます。
そこでなぜ同じレベル2の情報セキュリティマネジメント試験の合格率との違いがここまであるのかを調べてみました!
基本情報技術者試験の合格率が低い理由
基本情報技術者試験の合格率が低い理由は次のような理由が考えられます。
・試験の範囲が広く、たくさんの勉強時間が必要
基本情報技術者試験はITに関する知識が全くない方が合格を目指す場合、約200時間の勉強が必要であると言われています。
さらに基本情報技術者試験は、受験者の平均年齢が「25歳」と社会人の方が多いので、たくさんの勉強時間を確保することが難しいということが合格率にも影響していると考えられます。
・プログラムやアルゴリズムに関する知識が必須であること
基本情報技術者試験の午後問題では、プログラムやアルゴリズムに関する問題が必須回答となっており、合格するためにはそういった知識を身に付けておく必要があります。
しかしプログラムやアルゴリズムは初心者にとって難解な概念・考え方も多く、多くの受験者を苦しめています。
基本情報技術者試験は午後問題でが、合格・不合格の分かれ目だと言われますが、その中でも「プログラム」「アルゴリズム」に関する問題が合格率の低さに大きく影響しています。
・実はやる気のない人が多い?
基本情報技術者試験は広い範囲の学習を長期間・根気よく続ける必要があるため、途中で挫折してしまう人も少なくはありません。また申し込んでから受験までに期間が開いてしまう為、モチベーションが低下してしまう人や、勉強や対策が間に合わないまま受験に挑む人など、万全の状態で無いまま受験する人も様々います。
さらに会社や学校によっては受験を強制されるようなケースもあるようで、こういった事柄が合格率の低さの一因になっていると考えられます。
試験に合格する為には、長期間・根気よく学習を続ける他にも「学習計画」を自己管理し、実行していく力が必要となります。
基本情報技術者試験 CBT方式の合格率
さて今回の本題ですが、令和2年度秋試験から基本情報技術者試験にはパソコンを用いた「CBT方式」が導入されました。
令和2年度の秋試験は新型コロナウイルスの影響で延期となり、実際は令和3年の1月に初めてCBT方式での試験が開催されました。
そして最近になりようやく、気になるCBT方式初の合格率がIPAにより公開されました。
その合格率はなんと驚きの…
「約57%!!!」
57%ってIパス(ITパスポート)よりも高いんじゃないの!?
確かに、2019年度のIパス合格率が「54.9%」だからそうなるね…。
何故合格率が高いのか
令和元年秋期試験までは、20%~30%を推移していた合格率がここまで上昇した理由は次の2つが考えられます。
1つ目の理由、それは…
「初めてのCBT方式試験」
であることが大きな原因であると考えられます。
大幅な試験方式の変更により、合格率が極端に低下することを防ぐために、初めてのCBT方式での試験・つまり令和3年度1月の試験では難易度が易しめに調整されていたのではないかと思います。
2つ目の理由は、新型コロナウイルスによる「試験の中止・延期」です。
新型コロナウイルスの蔓延により、令和元年秋期試験を最後に令和2年度は一度も試験が開催されない形となりました。さらに「おうち時間」の増加が追い風となり、
受験者の多くは「通常よりも多くの学習時間を確保」出来たのではないかと考えられます。
これら2つの原因の結果、合格率が過去最高を記録したのではないかと思います。
コロナ渦とCBT方式の導入、この2つが合格率の高さに大きく影響を与えたんだね…。
試験を受けるなら今?
CBT方式が導入され間もない現在(2021/03/12)では、これからも従来より高い合格率が推移するのではないかと考えられます。
しかし同時に回を重ねるごとに、以前のような合格率に段々と調整されていくことも予想されます。
というのも基本情報技術者試験の前進である、「第二種情報処理技術者試験」の時代から本試験は合格率の低い情報系国家資格として一定の評価を受けてきました。
しかしCBT方式を導入したことによって、この根底を変えてしまうと様々な問題が起こってしまうので、今後は試験の難易度が調整され、元の20~30%へ徐々に戻っていくと予想されます。
とはいえ、次の試験からいきなり難易度が格段に上がるということは考えにくいので、そんなに焦る必要は無いかと思います。
しかし「今」が基本情報技術者試験の「受け時」であることは間違いないかと思います!
統計から見た合格のしやすさでいうと間違いなく「今」だよね!
今後の合格率にも要注目ですね!
なので出来れば、今の内から本腰を入れて早めに受験することをおすすめします!
長く厳しい勉強になるかと思いますが、あきらめずに頑張って下さい…!
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